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【見極めポイント】
① 革の表面・断面
② 革の質感・劣化
③ 曲げた時のシワ
ファッション
【5分で革マスター】本革と合皮の見分けられる?それぞれの特徴を徹底解説
2024.9.18
レザー製品には「本革」「合皮」の2種類の原皮があり、見た目はとてもよく似ていて、詳しく知らないとどちらか判別がつかない方も多いでしょう
そんなレザーも素材や性質などの特徴を知っておけば、簡単に違いを見分けられます。
本革と合皮それぞれの特徴や見分け方などを紹介します。
本革にも合皮にも、それぞれのメリットとデメリットがあるので、
個々の特徴を把握し、見分ける方や購入するときの参考にしてください。
1.本革と合皮、それぞれの特徴とメリット・デメリットとは?
本革と合皮は一見すると似ていますが、完全に別モノです。 見た目や手ざわり、耐久性、経年変化の有無、価格などで差があります。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
本革 |
・耐久性が高い ・風合が楽しめる |
・水に弱い ・価格が高い ・定期的なメンテナンスが必要 |
合皮 |
・価格が安い ・水に強く・汚れにくい ・お手入れが簡単 |
・耐久性が低い ・高級感がない |
本革は耐久性が高いため、メンテナンスしながら長く使えて経年変化が楽しめます。
使用していくと革の質感はどんどん柔らかくなり、色も深みと艶がでます。
高級感がある点も本革のメリットといえるでしょう。
合皮に比べると価格が高いですが、コストパフォーマンスは高いといえます。
合皮は基布にポリ塩化ビニールやポリウレタンなどの合成樹脂を塗布して作られています。
水に強く、汚れがつきにくいという点も合皮のメリットで本革に比べて高級感はありませんが、その分価格が安く、気軽に購入しやすいことがメリットといえます。
合皮は革に似せて作られていますが、本革の高級感や品格までは再現できません。
革のような経年変化は見られず、劣化してしまうことが合皮の大きなデメリットといえます。
3.本革と合皮を見分けるポイントは?
近年、本革に似た合皮が増えぱっと見ただけでは本革と見分けがつきにくく、作りがしっかりしています。
見分けがつかず間違えて合皮を購入してしまった人もいるでしょう。
そんな革も表面をじっくりと見て、手で触れると違いがわかり、使用感があるものはもっと見分けがはっきりしてきます。
① 革の表面・断面
本革は動物の皮膚を利用しているので皮革表面を見ると、毛穴のブツブツ・血筋の跡・シボと言われるシワがあります。
合皮は合成樹脂でコーティングされているので、表面がツルツルしていて毛穴やレザー独特のざらつきがありません。
皮革の断面は、見た目で一枚の革だと判断でき、皮革の繊維が毛羽立っています。
製品によっては断面を染色していますが、部分的に毛羽立っている箇所があるはずです。
② 革の質感・劣化
合皮素材は擦れ具合がわかりやすく、擦れて中の布地見える場合があったり、
経年によるひび割れや表面の剥がれもみられますので合わせて確認してみてください。
本革も乾燥で保管状態が悪ければひび割れを起こしますが、剥がれるようなひび割れではなく“人の乾燥肌”のような劣化を起こすのでわかりやすいです。
本革は使い込むごとに、革の色味や艶に深みが増すので、色や光沢感の変化も合皮素材との見分けができます。
③ 革を折り曲げてシワ
本革は動物の皮なので、人間の皮膚を摘んだ時のような細かなシワができます。
合皮は布地に樹脂をコーティングしているので、折り曲げた際に、
布地と樹脂の間に隙間ができて浮き上がっているので、不自然な曲がり方をします。
まとめ
本革は、合皮よりも丈夫で長く愛用できること。
劣化も合皮のように剥がれたりしないので、レザー本来の質感と自然な経年変化を楽しめます。
使っていくごとに色合いに深みが増し、自然で上品な艶のある革に育てられるのも本革の醍醐味。
ただし本革は合皮よりも高価で、水に濡れるとシミになるのが弱みです。
それぞれのメリット・デメリットを把握し、購入と使用をするといいでしょう。